米国の対中戦略

米国の対中戦略が気になる。
おそらく米国は経済と軍事を分けて考えている。
経済においては、米中は密接に繋がりつつあり、
今後も深まっていくことが、双方の国益に適うのだろう。
金融危機の打撃もあり、オバマ政権は特に経済の面においては
中国に低姿勢であるが、
今後もそれが続くかは中国の出方次第という側面もあろう。
一方で軍事においては、中国の世界的な脅威を認識しており、
手をうっていくことになるのだろう。
総じて米国の対中戦略は、「敵でも味方でもない」という曖昧なものになっている。
 
もし明確に中国が米国の敵で無くなった時、わが国はどうなるか。
日米同盟は、朝鮮半島および台湾の有事を想定しているが、
日米同盟の意義が薄れてしまわざるをえない。
米国はともかくとして、わが国からは「中国は脅威である」という
メッセージを発することは国益に適うことであると思う。 
 
歴史を遡れば、日英同盟はロシアという共通の敵があったことで存続しえた。
現在の日米同盟にそれはあるだろうか。
自主防衛という言葉が現実的か分からないが、
自国の軍事・防衛への「意思」を持つことから、
日米同盟を深化させることが急務であると思う。
 
 
畠中光成

はたなか光成 <元衆議院議員>公式HP

元衆議院議員 はたなか光成(無所属)の公式HPです。