2009総括~脅威の認識~新しい政治勢力に期待する

2009年を総括すれば、世界的にはオバマ大統領の就任、リーマンショック以降の経済停滞が大きなニュースだっただろう。
冷戦構造が崩壊した後、グローバリゼーションに対する批判を含有した中で、9.11同時テロが起こる。
これに対する新しい米国への〝Change〟を期待するところがオバマ大統領の最大の就任意義だったのだろう。
大国間の戦争はもはや起こらないという前提で、米国をはじめ同盟諸国の戦略が立てられつつあるところに、日本の危機の一因があるように思う。
 
すなわち、東アジア情勢を見てみれば、依然中国やロシアが〝脅威〟であるにも関わらず、意図的にそれがぼやかされてしまっているのである。それは米国にとっての〝脅威〟と、わが国にとっての〝脅威〟の認識のズレにある。
このズレを作ってきた自民党政権にも責任はある。
日米同盟が大切なのは言わずもがなだが、わが国にとっての〝脅威〟を今一度認識し、それに対する独自の手立てを組み入れる中で、同盟の枠組みを活かしていくことが求められる。
現在の民主党政権は、この発想の真逆を行っており、非常に危なっかしい。
 
外政のみならず、経済的停滞も酷い状況にあり、二番底の懸念も抜けきれていない。
総じて新しい時代への国家戦略が久しく無いことに起因していると考えるが、〝脱官僚〟に踊り、ポピュリズムの極みまで走ってしまった為、よりいっそう戦略を考えることができない国になってしまった。
わが国の2009年の一大ニュースは、政権交代だろうが、その行方にしっかりと注視し、声を挙げていくことが2010年の責任であろう。それで駄目なら、新しい政治勢力を立ち上げる国民運動が求められる。

はたなか光成 <元衆議院議員>公式HP

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