地域主権は再検証の必要あり

沖縄の基地問題がより怪しくなってきた。
それもこれも、日本の首相が決断できない人であるからだ。
国家の問題を地方に押し付けるという
鳩山さんの言う「地域主権」とはそういうものなのか。
米議会で日本に対するバッシングが始まる可能性もあり、
その時は日米同盟に黄信号が点るだろう。
極めて危ない。
 
昨日のTV「たかじんのそこまで言って委員会」は、
原口総務大臣と橋下大阪府知事がゲストに来ていた。
私はこの番組は好きなのだが、冒頭から嫌な予感がした。
というのもこの2人が掲げているのは、
「地域主権」である。
 
もちろん、中央集権から地方分権の流れには賛成であるが、
よくよく話を聞いてみると、両名の理念・政策は、はっきりいって怪しい。
2人とも話しがとても上手なので、
番組ごと乗っ取られた感があり、誰もつっこまなかったが、
つまるところ「外国人労働者の問題」なのである。
 
どういうことかと言うと、「地域主権」というのは、
例えば道州制を引くなどして、地域間に競争原理を働かせる。
ここまでは良い。
しかし、では四国など経済力で劣る地域はどうするかと言えば、
自立して工夫せよという。
例えばシンガポールなどのように特区を作り、外資や外国人を受け入れる
ことで、産業を創出しようということになるだろう。
 
ここで三宅久之さんが指摘した「主権」の定義に答えられなかった
2人の問題が浮き彫りになる。
つまり地方が主権を得ることで、外国人労働者など、
本来は国家が決める問題を、地方が決めてしまうことになる。
「これからの日本は、アジアの経済が伸びている中で、
開放していくしかありませんよ。」(橋下)
おいおい一知事の橋下さんが、どさぐさ紛れに国家の命運を決めるような発言をするな。
 
決して外国人労働者を否定しているわけではない。
そのようなシュミレーションを説明することも無く、
TV番組や聞こえの良いキャッチフレーズで、
タレント政治家の橋下知事などが国民を煽ることが問題なのだ。
 
沖縄しかり、
この国から「国家」が無くなりつつあることを、極めて心配している。
 
 
畠中光成

はたなか光成 <元衆議院議員>公式HP

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