増税しなくても他に方法はある

震災復興と社会保障の財源に、消費税の段階的引き上げが考えられている。
阪神大震災後、97年の消費税増税などの経済失政から日本経済は急降下したことを教訓としないのだろうか。
それが今もなお「デフレ茹で蛙経済」として、引きずりつづけているのだ。
ただでさえ、冷え込んでいる景気の中で、震災で壊滅的な打撃を東北が受けている中で、
国民に負担を押し付ける発想はどうかしている。
特別会計剰余金、日銀の国債引受け、政府紙幣発行、外債の売却(もしくは日銀引受け)など、
すぐにでもできることはあるはずだ。
 
埋蔵金と言わずに、特別会計剰余金と普通に言えば、余っているお金だということが良く分かる。
引き出せないというのは、官僚の屁理屈であるケースがほとんどだ。
200兆円を超える世界一の金貸し国家である日本が、
資産を売却せずに不景気時の国民から吸い上げようとする。
 
先日、日銀の白川総裁が国債の引き受けをしないと明言したが、
それは日銀の発想そのものがおかしいのもあるが、
経済無知の政治家が、日銀から馬鹿にされているというのが本質的な理由なのだろう。
 
新しく出てきた社会保障改革も、改革とはいえない、いつもの給付と負担の調整にすぎない。
こんな改革案で消費税増税に付き合わせられたら、たまったものではない。
2075年には現役世代1人で高齢世代1人を支える時代がやってくる。
今の制度のままでは、やっていけないことは誰の目にも明らかなのに、この有様だ。
 
財政規律ばかり考えていては、肝心の経済そのものが死んでしまう。
国民も消費税増税については震災復興の感情に流されず、少し調べて考えるべきだ。
国民は騙されている。
 
畠中光成

はたなか光成 <元衆議院議員>公式HP

元衆議院議員 はたなか光成(無所属)の公式HPです。