2014/02/04本会議(補正予算反対討論)

○議長(伊吹文明君) 次に、畠中光成君。
    〔畠中光成君登壇〕
○畠中光成君 結いの党を代表して、ただいま議題となりました政府提出の平成二十五年度補正予算案に反対の立場から討論を行います。(拍手)
 今回の補正予算案は、五・四兆円規模となっておりますが、四月に予定される消費税率八%への引き上げ、この増税の負の影響を緩和することを目的の一つとして編成されましたが、予算書の内容を見ますと、そのような効果の見込める歳出項目となっているとは見受けられません。
 予算委員会での質疑でも明らかになったように、全体の二割に上る一・二兆円が基金の造成や積み増しで、しかも、費用対効果の算定について会計検査院から疑義が投げかけられたばかりの森林整備加速化・林業再生基金、巨額の基金を使い切れず国庫返納している緊急人材育成・就職支援基金、このように、本当に精査したのかと思えるような基金にさらに数百億円も積み増しを行っています。
 しかも、緊急人材育成・就職支援基金は、基金を管理する中央職業能力開発協会の職員人件費や事務所賃料といった経常経費に充てられており、理事長を初め理事九人が中央省庁OBという、天下り団体に対する資金供給に事実上なっていると言わざるを得ません。
 こうした、中央省庁のOBや現役出向者の勤務しているいわゆる天下り団体への支出が、五十八法人、六千五百億円を占めております。これらの支出項目が、本当に、財政法上、補正予算の編成理由として認められる、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出に当たるでしょうか。そして、消費税増税の影響緩和に本当につながるのでしょうか。疑問に感じざるを得ません。
 このような基金に金を積む補正予算の編成のやり方は、麻生内閣が編成した平成二十一年度補正において行われ、その後も、補正のたびに、その手法が延々と繰り返されてきたものです。
 アベノミクスという今までと違う斬新なアプローチを行い、目覚ましい成果を出しているように見えながら、今回の補正を見ますと、現政権も、今までと変わらない、旧来型の経済対策のパターンを踏襲する悪弊にはまりつつあるようにも見えます。
 今までの繰り返しの延長線上に日本経済の復活があるわけではありません。そのことを改めて確認しつつ、今後も私どもの立場から建設的な提案を行っていくことを申し述べまして、結いの党を代表しての討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

はたなか光成 <元衆議院議員>公式HP

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