2014/02/28予算委員会(H26予算修正案趣旨説明)

○畠中委員 結いの党の畠中光成です。
 私は、提案者を代表して、日本維新の会及び結いの党の共同提案に係る平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算及び平成二十六年度政府関係機関予算に対する各修正案について、提案の趣旨及び概要を説明いたします。
 まず、提案の趣旨について申し述べます。
 政府提出の平成二十六年度予算の実態は消費税の増税に伴う水膨れ予算であり、経済再生、財政健全化、社会保障改革のいずれに対しても切り込み不十分です。
 また、我が国を取り巻く厳しい国際情勢に対応するためには、対外情報収集体制、防衛体制も抜本的に強化すべきですが、そうした安全保障面での予算措置も決して十分ではありません。
 政府は果たして本気で改革を進めるつもりがあるのでしょうか。政府提出の平成二十六年度予算は、大きな課題を先送りした課題先送り予算だと言わざるを得ません。
 予算とは、国の進むべき方向性を財務面で表現したものです。
 私たちは、我が国が直面している課題に正面から取り組み、全てのやる気のある人にチャンスを与えるための予算修正案を作成しました。ここに提示し、その概要について申し上げます。
 まず第一に、世界じゅうの資本が集まる国へです。
 法人税については、その税率を三五・五%から二五%へと約一〇%減税し、経済成長の基盤である国際競争力を強化いたします。
 また、GDPの六割を占める消費を支え、増税に直接影響を受ける家計に配慮し、所得税減税として、復興特別所得税分を減税いたします。
 第二に、世代間格差を是正する社会保障制度改革です。
 抜本的な社会保障制度改革を通じて過重な現役世代の負担を軽減するため、公的年金制度の積立金方式への移行により持続可能な公的年金制度を構築するとともに、一般会計から年金特別会計への繰り入れを三兆円減額します。
 医療保険についても、被用者保険の一元化に伴い一・二兆円歳出削減を行うほか、高齢者医療における自己負担金を本則の二割に戻すことなどによる歳出削減を行い、その一方で、地域医療体制の拡充予算は倍増するようにしております。
 第三に、未来への投資です。
 世界をリードする新産業及びそれを支える未来の技術者などの人材を育成するためにも、これまで減額されてきた科学研究に対する予算などを三〇%増額することにしております。
 また、やる気のある生徒を支援するため育英奨学金関係予算も三〇%増額しております。
 第四に、徹底した行財政改革です。
 私たちは、一般会計約九十六兆円で六千四百八十四項目、特別会計約四百十一兆円千四百九十八項目から成る平成二十六年度予算を、法的根拠の有無、重要度、緊急度等を勘案して徹底的に精査しました。その結果、一般会計では四千百三十六項目九・一兆円、特別会計では六百三十八件二百十六・五兆円の予算が法的根拠なく計上されていることが判明しました。
 そこで、移転的支出のうち法的根拠が曖昧な交付金、補助金、委託費等は、それぞれ一〇%、二〇%、五〇%減額としました。独立行政法人の運営費交付金は一割削減、不要不急の基金への積み増しは二割削減とし、各省庁の庁費も二割削減としました。国会議員の歳費及び国家公務員、教員の人件費も一割削減といたします。
 徹底した行財政改革を行うことで、経済再生の基盤である法人税減税の財源を捻出したいと思っています。
 第五に、国家安全保障体制の確立です。
 今日の厳しい国際情勢に鑑み、国家安全保障に関する予算、具体的には対外的な情報収集体制を拡充するための予算やサイバーテロ対策費、南西諸島防衛のための航空機改修費などを増額いたしました。
 その結果、一般会計及び特別会計の連結ベース(平成二十六年度期末)で、政府案と比較して、基礎的財政収支は約一・六兆円改善、国債残高は約五・六兆円圧縮することとなっています。
 以上が、修正案の提案の趣旨とその概要であります。
 何とぞ、議員各位の御理解を賜り、本修正案に御賛同いただきますようお願い申し上げ、私の趣旨弁明といたします。
○二階委員長 これにて各修正案の趣旨説明は終了いたしました。

はたなか光成 <元衆議院議員>公式HP

元衆議院議員 はたなか光成(無所属)の公式HPです。